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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
線上閱讀三遊亭 金馬《江戸前の釣り(えどまえのつり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 106,910 字 · 214 頁
竿は弓なり、ためつなだめつあげてみると、一尺一寸のマブナである。わきで木内氏が見ていて、「電気をかけても、時間がたって深さがあれば、やれるものだねえ」と、いわれた。
木内氏宅で魚拓に取って、帰りに成田駅でゴム印をおして尺ブナ賞をもらい、「今年の尺ブナ賞は、師匠が第一号ですよ」といわれて、子供のように喜んで帰ってきた。そんなことがあってから、四月のフナは、水のあるところは竿を入れてみることにしている。
これも神崎向こう地でのこと。土手をあがって左へ行くと、手ごろな細がある。それを通り越して、おっぽり、脇川、ムジナ塚と釣り歩いたが、コブ二、三尾。がっかりして帰り道、行きに見て素通りした土手の下の細、もちろん初めから釣るつもりはなく、あまり歩いてくたびれ休みに立ちどまってみると、どんづまりではない。古利根の掘り込みへ通じている。
二、三日前の雨で、おあつらえの笹にごりのドロ流れ。白玉ウキの探りの仕かけをヘチに入れてタバコをすっていると、今入れたばかりの玉ウキが横に動いた。竿尻に手をかけて静かにきいてみる(そろそろ竿をあげること)と、ズシンと手ごたえ。深さが二尺で幅も一間ぐらいの細、荒らしてはならないと横に引いてきてフナの顔を見るとたしかに尺ブナの目玉。