輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

なきむしこぞう

泣虫小僧

林 芙美子

線上閱讀林 芙美子《泣虫小僧(なきむしこぞう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,906 字 · 70 頁

青空文庫

「さア、ま、いいから、湯がわいたらさ、紅茶でも淹れて手伝いなさい」

菅子は鏡台の前に坐って髪をとかし始めた。

「そいで、今度こそ決心したの……」

そういって蓮子は、瓦斯のそばへ行って紅茶を淹れながら、思い出したように、

「男って解ンないわ」

といった。

「そンなに早く男が解っているくせにね……」

菅子が櫛を持った手を叩いて、くっくっ笑い出した。

十七

啓吉が、菅子や蓮子に連れられて、花火のポンポン昇っている戸外へ出たのは昼ちかくであった。

「何も、別れた奥さんに逢っていたからって、怪しいってもンじゃないでしょ、ねえ夫婦になって、一々腹を立ててちゃ仕方がない」

「そりゃア、お菅ちゃんが結婚してみないからだわ、前の奥さんに逢ってて腹を立てない女ってないわよ」

「そうかねえ……」

各々、蓮子にしても、寛子にしても自分の御亭主をいっぱし浮気者に考えているだけ、天下泰平なのだと、酔いどれの勘三や、空家ばかり探し歩いている人のいい三石の事を思い出すと、何となく心細い気もする。

「少々はほかの女のひとにも何とか言われるんでなきゃ、御亭主にしては張合いがないだろう……」