輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ふかがわにょうぼう

深川女房

小栗 風葉

線上閱讀小栗 風葉《深川女房(ふかがわにょうぼう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,597 字 · 57 頁

青空文庫

一

深川八幡前の小奇麗な鳥屋の二階に、間鴨か何かをジワジワ言わせながら、水昆炉を真中に男女の差向い。男は色の黒い苦み走った、骨組の岩畳な二十七八の若者で、花色裏の盲縞の着物に、同じ盲縞の羽織の襟を洩れて、印譜散らしの渋い緞子の裏、一本筋の幅の詰まった紺博多の帯に鉄鎖を絡ませて、胡座を掻いた虚脛の溢み出るのを気にしては、着物の裾でくるみくるみ喋っている。

女は二十二三でもあろうか、目鼻立ちのパラリとした、色の白い愛嬌のある円顔、髪を太輪の銀杏返しに結って、伊勢崎の襟のかかった着物に、黒繻子と変り八反の昼夜帯、米琉の羽織を少し抜き衣紋に被っている。

男はキュウと盃を干して、「さあお光さん、一つ上げよう」

「まあ私は……それよりもお酌しましょう」

「おっと、零れる零れる。何しろこうしてお光さんのお酌で飲むのも三年振りだからな。あれはいつだったっけ、何でも俺が船へ乗り込む二三日前だった、お前のところへ暇乞いに行ったら、お前の父が恐ろしく景気つけてくれて、そら、白痘痕のある何とかいう清元の師匠が来るやら、夜一夜大騒ぎをやらかしたあげく、父がしまいにステテコを踊り出した。