輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
たきぐち
滝口
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《滝口(たきぐち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 49,815 字 · 99 頁
彼もまた湯呑で冷や酒を飲み、ときたま小皿に分けてある味噌を、箸の先につけて舐めた。彼の話の大部分は、おりうからすでに聞いていたものだ。けれどもそれらの話から受ける印象はかなり違っていた。おりうの話が反物をひろげたようだとすれば、芳村のほうはその反物を裁ち、身丈に合わせて縫いあげるような感じであった。
「家が改易になり、躯ひとつで放り出された私は、或る知りびとのところへ転げこんで、酒浸りになりました」と芳村は云った、「――知りびとといっても武家ではなく、古くから出入りしていた町人でした、数多い親族たちがそっぽを向くなかで、その町人だけは私を避けることもなく、なんとか立直らせようとさえしてくれたものです」
おりうは侍にあこがれていたし、初めて出会ったころの芳村は、まわりの者より際立った男ぶりだったに相違ない。その二人がどうして合わなかったのか、芳村伊織のどういうところがおりうに反感をもたせたのか、ただ性分が合わなかったというだけだろうか、と安宅は考えた。
「或る晩、私はひどく酔っておりうに会い、自分はおまえのため裸になった、こんどはおまえの番だ、おりうはこのおれのものだぞ、と云いました」