輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はちゅうかんじけん

爬虫館事件

海野 十三

線上閱讀海野 十三《爬虫館事件(はちゅうかんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,914 字 · 38 頁

青空文庫

「鴨田さん」帆村は背後を振返った。「ニシキヘビには山羊を喰べさせるそうですが、何日位で消化しますか」

「そうですね」鴨田は揉み手をしながら実直そうな顔を出した。「六貫位はある山羊を呑んだとしまして、先ず三日でしょうか」

それなれば十二三貫ある園長を八つか九つの切れにして、九頭の蟒に与えるなら、いままでまる二日は過ぎたから、もう程よく溶けたころに違いない。しかし一体誰が殺したか、誰が死体をバラバラにし、誰が蟒に与えたか。それは一向にハッキリ判っていなかったが、この生白い鴨田研究員の関係していることは否めなかった。

「ああ、西郷君」そう云ったのは鴨田理学士だった。「一昨日この爬虫館の前で拾得したので僕が事務所へ届けて置いた万年筆ね、あれは先刻警官の方が調べられて、園長さんのものだと判ったそうですよ」

「ああ、そう」西郷副園長は簡単に応えたが、其の後でチラリと帆村の方に素早い視線を送った。

帆村は知らぬ風をして、この会話の底に流れる秘密について考えた。館の前で園長の持ち物を拾ったということは、場合によっては決して鴨田氏の利益ではなかった。万年筆はよく落すものではあるが、そんなに具合よく館の入口に落すものではない。