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ごくちゅうしょうそく

獄中消息

大杉 栄

線上閱讀大杉 栄《獄中消息(ごくちゅうしょうそく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 57,149 字 · 114 頁

青空文庫

来月の初めには父の忌日が来る。いっさいの儀式は止せ。寺へ金を送ったりするのも無用。

僕の出る日には、子供等はうるさいからみな学校へやって置け。決して休ませるには及ばん。

本をもう五、六冊頼む。ただし来月上旬でいい。『新仏教』読んだ。お為さんがアッパレ賢帰人となりすましたのはお祝い申す。

出る前に、ふろしきを差入れるのを忘れないよう、いつかは本当に困った。着物は洋服がよかろう。

堺は久しぶりで大きな声で笑っていようね。山川はにやりにやりか。

市ヶ谷から(四)

*

伊藤野枝宛・大正八年八月一日

はじめての手紙だ。

まだ、どうも、本当に落ちつかない。いくら馴れているからと言っても、そうすぐにアトホオムとは行かない。監獄は僕のエレメントじゃないんだからね。まず南京虫との妥協が何とかつかなければ駄目だ。次には蚊と蚤だ。来た三晩ばかりは一睡もしなかった。警視庁での二晩と合せて五晩だ。しかし、いくら何だって、そうそう不眠が続くものじゃない。何が来ようと、どんなにかゆくとも痛くとも、とにかく眠るようになる。今では睡眠時間の半分は寝る。

どんなに汗が出てもふかずに黙っている僕の習慣ね、あれがこのかゆいのや痛いのにも大ぶ応用されて来た。