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ごくちゅうき

獄中記

大杉 栄

線上閱讀大杉 栄《獄中記(ごくちゅうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,988 字 · 58 頁

青空文庫

その一人は小学校以来の僕の幼な友達だった。かくして四人の幼年校落武者が落ち合った。そしてそこへまた大阪や東京の落武者が寄り集まって、八、九人の仲間ができた。みんなは退校処分という恥辱を雪ぐために、互いに助け合ってうんと勉強する誓いを立てた。みんなはすぐにあちこちの中学校の五年へはいった。が、彼ともう一人の仲間とが中途で誓いを破って遊びを始めた。みんなは憤慨して数回忠告した。そしてついに絶交を宣告した。翌年他の仲間のみんなはそれぞれ専門学校の入学試験に通過した。しかしその二人だけはどこでどうしているのか分らなかった。みんなは絶交を悔いていた。

ちょうどそれから四、五年目になるのだ。僕の入獄は彼から見れば「いよいよ本物になったのだ」ろうが、彼自身の入獄は当時の絶交と思い合して「実に面目次第も」なかったことに違いない。しかし僕としては、僕等が彼に申渡したその絶交が、今になってなおさらに悔いられるのであった。

彼は早稲田辺で、ある不良少年団の団長みたようなことをしていたのだそうだ。そしてその団員の強盗というほどでもないほんの悪戯から、彼は強盗教唆という恐ろしい罪名が負わせられたのだそうだ。