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げんだいゆいぶつろんこうわ
現代唯物論講話
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《現代唯物論講話(げんだいゆいぶつろんこうわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 251,295 字 · 490 頁
四 唯物史観の内容
個々の現象に就いては交互決定があろう、統一的な現象諸形態に就いては、もはや一方的な――唯物論的な――決定関係しか残されない。そうしないと、社会の歴史的過程を理論的に展開も出来なければ溯源も出来ないだろう、社会の歴史的認識も社会に於ける政治的実践も不可能となるのである。イデオロギーが終局に於て、社会の下部構造によって規定・決定・されると云われる所以である。――之が唯物史観的方法の唯物論のモメントに相当する。
四 唯物史観の内容
さて之だけの準備をした上で吾々は、唯物史観の形式の核心に踏み込むことが出来る。
唯物史観によれば社会は歴史的な発展物である、社会は変化する。無論社会の変化は単純な突然変異ではないが、そうかと云って単なる漸次的推移でもない。量的に見て漸次的である推移が、一定量の蓄積によって、質的な変化を、即ち質的な対立を、即ち質的飛躍を、結果する。社会は弁証法的発展をなす、それは分裂を通しての統一によって新しい段階に向かって進んで行く。夫は矛盾と矛盾に於ける統一との、矛盾的・弁証法的・統一によって運動する。社会の歴史は矛盾をその動力とする。
だが歴史の動力としてのこの矛盾は、ヘーゲルの考えたように概念の内に横たわるのでもなく、又吾々の意識とか自覚とかの内に横たわるのでもない。