輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

線上閱讀本庄 陸男《石狩川(いしかりがわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 253,535 字 · 506 頁

青空文庫

むしろ、なにものも介在しない夫と妻の生活が彼女を活気づけていた。ほのかな焚火のあかりにさえ彼女は上気していた。はしたなく直ぐに笑いだしそうであった。そのくせ、物を食う男の口許を母親のように見とれる年齢に達していた。

そのとき阿賀妻の視線の片隅で、別の女は目をぬぐうのであった。彼は箸をおいて妻に話しかけた。

「そうだ、おなごはおなご同士――高倉どのの家内もひどく傷心のように見受けた、行って慰めてあげるがよい、そなたも送ってあげるがよい」

一々その言葉にあいづちを打って、彼の妻は、眼をあげて下座のトキを見やった。

「どうぞ」

「いや、いや、そなたも、さ、お伴するがよかろうと思って」

それは?――と見なおす自分の女のほてったような眼に、男はどぎまぎと下を向いてしまった。女の気持に目をつぶって、弱まる心をおさえつけた。

「すこしこみ入った調べものがあるので」

――実は独りになって考えてみたいのであった。女たちが出て行ったあとの炉ばたで、白い灰をかぶった燠を見ながら彼は凝然としていた。第一は、目下の食糧購入費を得るために、『税庫建築』を請負うこと。第二には、今後の『開墾資金』