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かがくろん

科学論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁

青空文庫

自然科学の各領域は夫々方法的・論理的・な意味を有った諸根本概念(範疇)を持っている。物質・空間・時間・運動・力・場・生命・機能・法則・因果性・其の他がそうだ。こうしたものが自然界の現実の事物を指さしていることは云う迄もないが、それにも拘らずそれ自身は夫々一つの根本概念以外の何物でもない。だからこの各々の概念が一つの概念としてもつ意味に就いては、常に歴史的な変遷が可能でなくてはならぬ。従って又一般の文化・哲学・他の諸科学・等々で用いられる根本概念との連関に於てしか、之は一定の意味を得ることが出来ない。こうした次第で、この根本概念(=範疇)こそが、実在性と社会性とを表わす二重性の所有者なのだ。このものが本来もつ論理的機能が、自然科学の(一般に科学の)論理性と社会性とを噛み合わせ又媒介する。

因果必然性の例を取って見よう。同じ因果必然性という言葉でも、夫を用いる範疇組織が異るに従って、その内容が全く別になる。機械論的(即ち又形而上学的・形式論理的)範疇組織による夫は、偶然性乃至可能性の絶対的な排除を意味する。そうした機械的な決定論或いは宿命論のための用語となる。