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かがくろん

科学論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁

青空文庫

だが科学の大衆化・大衆性と云ったが、之は必ずしも科学の通俗化のことでもなければ、まして又卑俗化のことでもない。元来通俗(popular)ということは、支配階級自身を標準として計った社会全般(people)の平均値のことであって、従ってブルジョア社会に於て通俗と呼ばれるものは、実はブルジョアジー自身の通俗性を物語るものに他ならぬ。処がこの支配者層は今も見たように、決して社会大衆ではなかった。――又卑俗ということが、この通俗ということを感情的に云い表わした一つの表現である限りは、この言葉も亦支配者的観点に立ってしか内容を持たないものである。云うまでもなく之は大衆性とは全く別な規定だ。

大衆化とは併し、科学なら科学という事物を、与えられた多数者の平均水準にまで近づける(恐らく低めることによって)ことではなくて、却って、与えられた多数者をこの科学にまで近づけるべく(恐らく高めることによって)組織することである。大衆化とは多衆を組織化することだ。多数者を大衆にまで組織化すことによって、初めて科学がこの大衆みずからのものとして所有され利用されるということが、科学の大衆化・大衆性の唯一の意味なのである。