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かがくろん
科学論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁
という限界概念(H・コーエンによる)でもいい、そうした何等か主観性・観念性を根拠とした概念を持って来るべきだ、というのである*。
* カント哲学に対する各種の批判の中心は、物自体の観念を如何に片づけるかということに集中すると云ってもいい。この問題については山ほどの文献を挙げることが出来るだろう。
併し仮にそうだとしても、カント自身がこれ程露骨で明白な矛盾(?)をどうして犯す気になったのだろうか。『純粋理性批判』の物自体を想定した最初の部分を書いた時と、後の認識乃至知識の観念性・先験性の部分を書いた時との間には、而も精々三カ月程の経過しかないのだ。――そこでカントがこう云っていることを注意しなければならぬ、自分の哲学は先験的には観念論で経験上では実在論だと。と云うのは、知識がどうやって発生し又どういう風に出来上るかという問題に就いては、実在論の立場に立ち、即ち又物の客観的実在を認めるのだが、その知識がどうして普遍的に必然的に通用する権利を有つかという問題に就いては、観念論の立場に立ち、即ち又物そのものの性質を知ることが出来ないと考えざるを得ないのだ、というのである。