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かがくろん
科学論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁
併し世間の「素朴」な常識は、事実上決してそのようなナンセンスな模写理論を有っているのではない。健全な常識は、或る一定の物に就いての吾々の認識が、時と共に変り又豊富になって行くという事実を知っている。一遍々々の認識内容が、そのまま物そのものの終局の姿を反映しているなどと信じている者は、「素朴」な常識の所有者ではなくて、哲学概論家によって造り上げられた教室用のモデルとしての仮想敵か案山子だけだろう。吾々の意識は客観的存在そのものを、時の経つに従って部分々々に漸次に認識して行く。物は一遍に現象するのではなくて、次第に順を追うて反映されるのである*。夫が模写・反映ということの仕方に他ならない。
* フッセルルの現象学はその一種の主観主義にも拘らず、物とこの現象との関係を、意識現象に関する限り適切に解明している。例えば「物は abschatten する」。つまり物は一遍に意識の眼の前に現われるのではなくて、部分々々に、次々に、順次に現われるのであり、之を通じて初めて、物は全体的に現われる、というのだ(E. Husserl, Ideen zu einer reinen Ph※(ダイエレシス付きA小文字)nomenologie ……)。