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かがくろん

科学論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《科学論(かがくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 頁

青空文庫

そうした云わば任意の断片的な実在部分に照応する反映が単に所謂知識(Wissen)と呼ばれるものだ。

処が実在それ自身は決して任意なバラバラなものの寄せ集めではない。実在は任意の諸部分が平面的に結び付いて出来上っているものではない。実在はその各部分の間と部分の集団の各々の間とに、実在そのものにとって必然な一定の秩序と段階づけ・階層づけとを持っているのである。広義の物理現象は云うまでもなく無限の諸部分からなっている。力学的現象・熱現象・電磁気現象・化学現象等。夫々の現象も亦無限な諸部分からなっている。又更に、同じ科学現象でも機械的な運動量移行の現象もあれば、重力や一般の加速度現象もある。この広義の物理現象の外に、更に生命現象があり、その外に又社会の歴史的現象がある。だがこうして実在の諸現象・諸部分は、一定のコオーディネーションとサブオーディネーションとによって、一つの体統をなして、集団し類別し対立しているのである。――今夫々の実在部分に照応する所謂「知識」は、実はやがてこの夫々の実在部分が一つの客観的な体統をなすことに照応して、諸知識そのものの間にこの体統を諸知識体系として反映するようになる。