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くうしゅうそうそうきょく
空襲葬送曲
海野 十三
線上閱讀海野 十三《空襲葬送曲(くうしゅうそうそうきょく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 95,012 字 · 189 頁
我が潜水艦の行方
――遂に国交断絶――
横須賀の軍港を出てから、もう二旬に近い日数が流れた。
清二の乗組んだ潜水艦伊号一〇一が、出航命令をうけ、僚艦の一〇二及び一〇三と、直線隊形をとって、太平洋に乗出したのは正確に云えば四月三日のことだった。伊豆沖まで来たときに、三艦は、予定のとおり、隊形を解き、各艦は僚艦にそれぞれ別れの挨拶を取交わして、ここに、別々の行動をとることになった。
いつもであると、訣別に際し、各艦は水平線上に浮かびあって、甲板上に整列し、答舷礼を以て、お互の武運と無事とを祈るのが例であった。しかし今回に限り三艦は、艦体を水面下に隠したまま、唯、潜望鏡をチラチラと動かすに停り、水中通信機で、メッセージを交換し合ったばかりだった。
「何処へ行くのであろう」
清二は推進機に近い電動機室で、界磁抵抗器のハンドルを握りしめて、出航命令が出た以後の、腑におちないさまざまの事項について不審をうった。
「どうやら、いつもの演習ではないようだ」
二等機関兵である清二には、何の事情も判っていなかった。彼は上官の命令を守るについて不服はなかったけれど、一と言でもよいから、出動方面を教えてもらいたかった。