輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
くうしゅうけいほう
空襲警報
海野 十三
線上閱讀海野 十三《空襲警報(くうしゅうけいほう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 45,838 字 · 92 頁
大分ヨボついているが、この後備軍人たちも相当なものだった。これから世界一を誇るS国空軍の強襲をうけようという場合にもかかわらず、平然と、いつものような冗談をいいあうほど、くそおちつきに落着いていた。
神崎分団長は、そこで肚をきめて、命令を発した。少年達を召集して、警護、警報、交通整理、避難所管理の各班に分属させること、救護班、防火班、防毒班、工作班は大人がやること……、これでやっと分団長の気は楽になった。
「オウ、分団長はいますかァ……」
と、自転車で駈けつけてきたのは、警報班長の髪床屋の清さんだった。
「分団長は、ここだここだ。清さん清さん」
声を聞きつけて、清さんは、青い顔を天幕のなかに入れた。
「あのゥ、これは大きな声でいえないことだけれど、実は、いま新宿駅のそばを通ってきたんですがね、駅のところは黒山の人なんで……」
「黒山の人? 喧嘩か、流言か」
「まァ流言の部類でしょうね。その群衆はてんでに荷物をもって、甲州方面へ避難しようというのです。なんでもいよいよ今夜あたり、帝都は空襲をうけて、震災以上の大火災と人死があるというのです。だから、帝都附近は危険だから、甲州の山の中に逃げこもうという……」