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くうかんがいねんのぶんせき

空間概念の分析

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《空間概念の分析(くうかんがいねんのぶんせき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 頁

青空文庫

研究故の概念――専門的概念――ではなくして活動故の概念――常識的概念――で吾々の空間はなければならない。人々は表象に頼らずして常に実在――存在――に頼って生活している、かかる信頼を裏書きするものが夫でなければならない。このような意味に於て空間は一つの存在の概念であることが明らかとなった。

存在を向の約束に従って空間的存在に限定しても、存在の意味はまだ決して一様ではない。第一は机という存在者を、第二は机の持つ存在性を、存在は云い表わすことが出来る。人々は普通、空間をこの二つの規定の何れともして説明する。吾々は――性格に従って(動機に従って)空間概念を理解すべき吾々は――、之に反してただ後者のみを採る。何となれば存在者(物)と存在者との間が空間的存在にとって是非とも必要であるからである。故に吾々の空間概念――それは常識的である――にあっては、空間が物体的であるか無いかという問題、従ってより一般に、空間が実であるか虚であるかという問題は、成立する動機を持つことが出来ない筈である(たとい物理的空間概念に於てそれが成立するとしても*)。何となれば実も虚も物体性を基準として成り立つのであるが、この物体性はとりも直さず存在者の概念にぞくする、処がそれは存在性の概念とは別なのであるから(併しそれであるからと云って空間が