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だいよんかいきゅうのぶんがく

第四階級の文学

中野 秀人

線上閱讀中野 秀人《第四階級の文学(だいよんかいきゅうのぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,065 字 · 9 頁

青空文庫

微動する自然の耳語を気付かない人である。そしてまた第四階級の文学は労働者自身によって企てられるものだとは限らない。寧ろ文学が労働服を着るところに意義を見る。同感或は情緒、これこそ一切の文学の核心ではないか。吾々は丹念に仕立上げる花造りの様に気永に待たなければならない。と云って私は決して文学が階級的意識によって成長するものだなどと主張するのではない。そして又此の新文学が、過去一切の文学に卓越したものだなどと思うものではない。只此の新らしい処女地に生え出でんとする文学に対して、多大の希望と喜びを禁じ得ない者である。

文学は全人類の精神の糧である。そして文学はそれ自身に於て正義と自由との味方である。解放が文学の本質である。さればその美的観照が虐げられたる第四階級に行こうとするのは当然の事であろう。文学が労働と苦難とを愛する様になったのは何が故か? 文学は常に虐げられたる者の内に巣食って解放の口火を付ける。文芸復興も仏蘭西革命も露西亜革命も皆な文学を背景として演ぜられた。人類の歴史に永遠に波打つデモクラシーの力も、不平等を覆えそうとする文学の呼号によって動かされた。