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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

線上閱讀泉 鏡花《草迷宮(くさめいきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 71,733 字 · 142 頁

青空文庫

と姥は糸を操るような話しぶり。心のどかに口をまわして、自分もまたお茶参った。

しばらく往来もなかったのである。

八

「……おう、宰八か。お爺、在所へ帰るだら、これさ一個、産神様へ届けてくんな。ちょうどはい、その荷車は幸だ、と言わっしゃる。

見ると、お前様、嘉吉めが、今申したその体でござりましょ。

同じ産神様氏子夥間じゃ。承知なれど、私はこれ、手がこの通り、思うように荷が着けられぬ。御身たちあんばいよう直さっしゃい、荷の上へ載せべい、と爺どのが云いますとの。

何お爺い、そのまま上へ積まっしゃい、と早や二人して、嘉吉めが天窓と足を、引立てるではござりませぬか。

爺どのが、待たっしゃい、鶴谷様のお使いで、綿を大いこと買うて来たが、醤油樽や石油缶の下積になっては悪かんべいと、上荷に積んであるもんだ。喜十郎旦那が許で、ふっくりと入れさっしゃる綿の初穂へ、その酒浸しの怪物さ、押ころばしては相成んねえ、柔々積方も直さっしゃい、と利かぬ手の拳を握って、一力味力みましけ。

七面倒な、こうすべい、と荒稼ぎの気短徒じゃ。お前様、上かがりの縄の先を、嘉吉が胴中へ結へ附けて、車の輪に障らぬまでに、横づけに縛りました。