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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
線上閱讀佐々木 邦《親鳥子鳥(おやどりことり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 88,828 字 · 181 頁
佐久間先生
「名前ばかり大きいのね!」
と絹子さんは呆れてしまった。東洋隆鼻院の規模が小さかったのは何よりの仕合せだった。二人は直ぐに引き返して、五時近くに家へ戻った。
「何うでございましたの?」
とお母さんは迎えてくれたけれど、僕は錦町丈け報告から省いた。
間もなくお父さんが帰って来て、
「絹子さん、家の新聞に撮られましたね」
と夕刊の第一版をポケットから出した。「歳晩の銀座」という題で、絹子さんと僕の写真が載っていた。
「まあ!」
と絹子さんは少時目を離さなかったも道理、好く写っていた。銅版にすると輪廓が崩れるものだけれど、鼻筋まで極めて鮮明に写っていたのである。
佐久間先生
何ういうものか、家の子供は春夏秋と丈夫だが、冬は兎角弱い。十二月から一月へかけて皆達者で好い塩梅だと思っていると、誰か風邪をひく。それが直るか直らないに後口が出来る。二月は子供の病人が絶えない。悪くすると三人四人枕を並べて寝ていることがある。節分の時に皆丈夫だった例はないように記憶している。実際能く風邪をひく。そうして念入りに熱が高い。
「家の子供は何うしてこんなに風邪ばかりひくんだろう? 余所の子はこの寒いのに皆往来で遊んでいる」