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にんしきろんとはなにか

認識論とは何か

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《認識論とは何か(にんしきろんとはなにか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 58,432 字 · 116 頁

青空文庫

処で日本乃至東洋に於ける宗教と考えられるもの、之は一面に於て科学乃至哲学に類似し、他面に於て倫理道徳に類似し、又二つの場合を一括して文学的学殖にも類似するというわけで、その間の関係がどうもスッキリしない事物であり、従って之を普通の宗教一般(実はキリスト教を典型とする)と同じに取り扱うことは、あまり適切ではなかった底のものだが、併しそれが教学という特殊な思想衣裳のものであったことを思い出せば、焦点は忽ちハッキリするのである。東洋に於ける宗教は、仏教から始め儒教、更に神道に至るまで、教学としての本質を持つことによって発達して来ているのである。教学は宗教でないのではない。だが単に宗教一般であるのではなくて、或るもっと歴史的に固有な文化のタイプでなくてはならぬ。

処が教学主義は例外なしに前資本主義的伝承の文献解釈によっている。だから之は一種の文献学主義であったわけだ。従って又一種の文学主義でもあったのである。こう考えて見る時、さっき云った哲学や文学に対する宗教の本質的依存の関係も、おのずから明らかになるだろうと思う。特に東洋的乃至日本的宗教(文化宗教に限るが)についてはそうだ。