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にんしきろんとはなにか

認識論とは何か

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《認識論とは何か(にんしきろんとはなにか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 58,432 字 · 116 頁

青空文庫

ただ感情の論理などというと、何か論理という言葉にそぐわない感じのする理由は、論理という言葉が、或る自主的で自発的な能力のようなものを指すことになっているのに、感情や意志は感性や実践によって動機づけられて起こるので、そこでは一応論理の自主性が認められず、感性や実践の契機の方が却って能動性を有つと考えられるからだ。だがそれにしても、感情や意志の動いて行く形式は、感情や意志のメカニズムは、論理という形を取る。情意の論理という言葉に意味のある所以だ――云って見るなら、而も、独り情意に限らず、理論自身さえが、実は論理のイニシャティヴで発動するのではなかった。理論の動機そのものは極めて感性的なものであり又実際的なものだ。理論の展開のメカニズムを運用するものも亦、情意的な感情的な感性的実践なのだ。ただその運用のメカニズムが、論理と呼ばれるに他ならない。理論に於ては併し、論理はなおその自主的自発力を随所に顕示する、情意に於ては論理はそのものとしては顕現しないで、他ならぬ感情の必然性として、又意志力として、みずからを変装しつつ現わすのである。

さてこういう感情の必然性や意志力、それから、之によって浸透された思考一般は、その骨格を洗い出せば、広義に於ける論理=ロジックと呼んでもいいものであるが、そのためには心理=サイコロジー