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いかにどくしょすべきか

読書と人生

三木 清

線上閱讀三木 清《読書と人生(いかにどくしょすべきか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 27,486 字 · 57 頁

青空文庫

それが古典といわれるものである。かくの如き古典の復刻ということは出版業者にとってもひとつの重要な意味のある仕事でなければならぬ。しかしながらまたそのようなことは我々が多くの本を集めるということと矛盾しない。公共の図書館にしても個人の文庫にしても本が多ければ多いほどよいのはもちろんだ。本は道具と同じように使うべきものであるからである。そして使うということはそれを悉く始めから終りまで読むことと同じでない。或る本については、単にそれがあるということ、ただその表題だけを知っているということも十分有益である。尤も度々繰り返して読む愛読書をもたない人はその余の本を如何に使うべきかを学ぶこともできないであろう。本を書く者にしても、真面目な著者であれば、彼の本が少くとも二度は必ず読まれることを希望しているであろう。アンドレ・ジードも「私は再審においてのほか勝つことを願わない」という風なことを何処かで云っていたようだ。

どんな本を買って読むべきであろうか。既に数年を経て価値の定まった本をのみ読むようにエマーソンなどが教えている。しかしながら我々の読書欲はもっと新しいものを求め、また新知識を絶えず吸収するということは我々にとって必要である。