輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
まずしきひとびとのむれ
貧しき人々の群
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《貧しき人々の群(まずしきひとびとのむれ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 59,959 字 · 118 頁
村中は、もう出来るだけ穢くなって、それでいて私が今まで一度も見たことのないほど活気づいている。
けれども、見て歩くうちに、だんだん彼等の心がよめて来た。そして、人間もどこまで惨めな心になるものかと、恐ろしいような情ないような心持になってしまった。
私は、何だか自分の力ではどうしようもないことが、起って来たような気持になって、家へ帰った。
家の中は相変らず平和に、清潔に、昔ながらの家具が小ぢんまりと落着いている。
私は、折々縁側に立って向うの街道の砂塵の立つのを見ていた。町からこの村へ来る者は、一人一人ここから見えるのである。
けれども、昼近くなるまで、町の者らしい者は一人も通らなかった。
ところが、もう十一時頃になって、沢山の人力車(じんりき)が列になって暑そうに馳けて行った。中には、種々な色の着物が見える。町の婦人達の仕事は、これから始まろうとするのであった。
村の入口で婦人達は車を下りた。そして、会長夫人を取り巻いて、ガヤガヤ歩き出しの相談をしている周囲を、裸身(はだかみ)に赤ん坊を負ぶった子守だの女房共だのが、グルッととりかこんで、だんだん外側から押しつけ始めた。