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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《超人ニコラ/大金塊(ちょうじんニコラ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 175,219 字 · 350 頁
園田さんは、ポケットから「青い炎」をとりだして、博士の前に、さしだしました。博士はそれをうけとって、
「よし、よし、これでおれも、約束をはたしたわけだね。ワハハハハハ、じゃあ、あばよ。」
といいすてて、また森の中へはいっていきました。
少年たちは、まだ森の中にいましたが、だれもこの怪人にてむかうものはありません。
やがて、さっき小林君の上から、とびおりた、大きなヒノキのそばへくると、二梃のピストルを、両方のポケットにいれ、いきなり、そのみきにすがりついて、木のぼりをはじめました。まるでサルのように、木のぼりがうまいのです。たちまち、枝や葉のしげった中に、姿が見えなくなってしまいました。
小林少年は、べつの木のみきにかくれて、そっとそのようすを見ていました。懐中電灯はつけなくても、やみに目がなれて、ぼんやりと、そのへんが見えるのです。
小林君は、いまに木の上で、どんなことがおこるかを、あらかたさっしていましたので、それをたのしみにして、まちかまえているのです。
ここで、お話は、そのヒノキの上の枝葉のしげった中にうつります。
ニコラ博士は、二梃のピストルをポケットにいれ、両手で木のみきをかかえながら、第一の横枝から、第二の横枝へと、だんだん上のほうへ、のぼっていきました。