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こんどういさみとかがく
近藤勇と科学
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《近藤勇と科学(こんどういさみとかがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,465 字 · 28 頁
近藤は、弾丸に当って死んだ奴に、反感をもった。何うかしていやがると思った。
金千代は額から全身へ、灼い細いものが突刺したと感じると、すぐ、半分意識が無くなった。その半分の意識で
(俺はとうとう弾丸という奴をくったな)
と思った。
(だが、斬られるよりは痛くない。暗い、暗い、――竜作、もっと大きい声で――暗くて、大地が下へ落ちて行く、もっと、しっかり俺の手を握りしめてくれ――咽喉が渇いた――竜作――黙っていないで何か云ってくれ。俺は死ぬらしい――)
竜作は立とうとして、すぐ腹這いになった。そして、誰も見ていないのが判ると、そのまま四つ這で、周章てて、凹地の所まで走った。
勇は、後方に繋いであった馬の所へ行って、手綱を解いていた。丁度その時、谷干城と、片岡健吉とが、先頭に刀を振って、走出してきた所であった。二三人の味方が、その方へ走っていた。勇は行こうかとも思ったが、何んだか馬鹿らしかった。というよりも撃たれたような気がした。
(今夜考えてみよう。俺は三十余年、剣術を稽古した。その俺より、百姓の鉄砲の方が効能がある。これは考え無くてはならぬ事だ)
勇は馬に乗った。