輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
れんかんき
連環記
幸田 露伴
線上閱讀幸田 露伴《連環記(れんかんき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 49,281 字 · 95 頁
にやどれる月を見るらむ」と老女の悲愴の感をのべたのがある。為基定基の弟に成基、尊基が無かった訳ではないが、頼もしくした二人に離れて、袖にやどれる月を見るかな、とは何という悲しい歌だろう。右衛門も感傷にたえで、「ありあけの月は袂にながれつゝかなしき頃の虫の声かな」と返している。此歌は続古今集に載せられている。一家の事だから、交通もかくの如く繁かったことだろう、何も不思議はない。
かかる一家の間柄である。かかる人品の赤染右衛門である。虐げられた定基の若妻に同情し、又無論のこと力寿の方の肩を持ちそうもない定基の母にも添うて、右衛門は或日定基にむかって、美しいのみの力寿に溺るることの宜からぬことを説き、妻をやさしくあつかうべきことを、説きすすめたのである。実にそれは、言葉にそつは無く、情理兼ね到って、美しくもまたことわりせめて上手に説いたことであったろう。元来財力あるものは財を他に貸して貧者を扶けることが出来る、才力ある者は才を他に貸して拙者を助けることが出来、自然と然様いうことの生ずるのが世の自然のありさまである。それで赤染右衛門ほどになると、自分の子の挙周が恋に落ちていた時になって、恋には最大武器である和歌を挙周に代って作ってやって、それを相手の女に寄せさせたことが数々有った、実に頼もしい有難いお母さんで、