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どうひょう

道標

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《道標(どうひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 頁

青空文庫

明日、二時から、座談会をしましょう、どうです?」

農村からのひとたちらしく、ゆっくり重くひっぱった。

「ハラショー」

「ラードノ」

が、あっちこっちからおこった。こうして、伸子たちは、思いがけずまた翌日もスモーリヌィへ来ることになった。丁度正餐の時間でサラファンのひとも講習生の婦人代議員たちも、講堂からぞろぞろ階下の大食堂へおりた。伸子たちが、そっちへ曲る廊下の角でわかれて帰りかけると、サラファンのひとは、

「どうして?」

立ちどまって伸子たちを見た。

「どこへ駈け出すんです? わたしたちと一緒におたべなさい」

わきを歩いていた一人の、手に火傷のあとのある若くない婦人代議員が、いくらか躊躇している伸子に向って合点合点しながら、

「まったくのことさ!」

と云った。

「革命のときはみんながかつえたけれど、いま、パンは、たっぷりなんだから遠慮はいらないことさ」

スモーリヌィからニェフスキー大通りの手前まで、電車にのって夕方の街々をぬけてかえる途中、伸子はサラファンのひとと、白黒のひととあんまり違いのひどかったことを、くりかえして心にかみしめた。サラファンのひとが戻って来るまで、伸子は、白黒を婦人部の責任者かしらと思っていた。