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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

線上閱讀海野 十三《金属人間(きんぞくにんげん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 頁

青空文庫

警戒の方も、このくらいかんたんになっていることゆえ、世間も、この事件をもはやわすれかけていた。

はじめ事件の捜査の指揮をとっていた長戸検事は、もちろん、この事件をわすれてはいなかった。ひそかに毎日毎夜、頭をひねるのがれいになっていた。しかし表面にあらわれたところは、検事はやはりこの事件をわすれているように見えた。それは、この事件の捜査を蜂矢探偵に肩がわりをしたので、検事は任務から解放されたのだと、みんなはそう思っていた。

さて、蜂矢探偵のきょうのいでたちや、肩にかついだ道具は、なにを語るであろうか。

かれは、これまで針目博士邸につぎつぎに起こった怪事件を、くりかえし考えた。そのけっか、結論にたっすることができなかった。

(まだ方程式の数がたりないんだ)

結論をだすには、まだしらべがたりないところがあることが、はっきりわかったのだ。

そのたりない方程式の一つは、博士の第二研究室あとを掘りかえしてみることである。あの土の下から、かれは何ものかを発見したいと思っているのであった。

その爆破跡は、これまでに検察庁やその他の方面の人々の手によって、いくどとなく念入りに掘りかえされたのだ。