輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

線上閱讀海野 十三《金属人間(きんぞくにんげん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 頁

青空文庫

しかしかれの足を斬ったという凶器はいったいどこにあるのか。

「その傷をこしらえた刃物は見つかったかね」

検事がきいた。

「それがそれが……見つからないんです。おかしいですなあ」

「よく探してみたまえ。みんなも、手わけをしてさがしてみるんだ」

検事の命令で、捜査係官は警部のまわりを一生けんめいにしらべた。押入れ、ふとんの中、ふとんの下、かもい、床の間、つんである品物のかげ――みんなしらべてみたが、ナイフ一ちょう出てこなかった。

「へんだなあ。なんにもないがねえ」

「そんなに深い傷をこしらえるほどの品物もないしねえ……」

まったくふしぎなことである。

そのとき田口巡査が入ってきて、このありさまを見るとびっくりして、警部のそばへよってきた。

「どうなすったんですか」

「足を斬られたらしいんだが、その斬った兇器が見あたらないんだ」

「おお、田口君。きみはいったいどうしたんだ」

検事が、とんきょうな声を出した。

「どうしたとは、何が……」

田口はけげんな面持ちである。

「きみの顔から血が垂れている。痛くないのか。ほら、右のほおだ」

「えっ」

田口はおどろいて、手をほおにあてた。