輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

すずきもんど

鈴木主水

久生 十蘭

線上閱讀久生 十蘭《鈴木主水(すずきもんど)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,827 字 · 26 頁

青空文庫

総じて館の討入りには、順法と逆法がある。いずれとも時宜に従うのはいうまでもないが、目ざす敵を一人だけに限っておくのが定法だ。その辺の心得がなかったので、野呂はやりそくなったのだとみえる。ときに、貴様が討果したいと思っているのは、男か女か」

「これはまた意外なことを。男にも女にも、討ちたいものなどありません」

「先日、明良の邸へ参ったとき、十三日の後の月見こそ、一期の折というようなことを申したそうな。なんのことだ」

「今夜の御宴会に連舞をいたすことになって居ります、そのことです」

「連舞を。誰が」

「手前が」

「貴様に舞など舞えるのか」

「この程から幸若秀平に舞を習って居ります。いちどお目にかけましょう」

「どのような所存で」

「郷に入っては郷にしたがう。こうなくては、勤めかねます」

「すりゃ、その面と装束は、舞を舞うためのものか」

「さようでございます」

伝内はまじまじと主水の顔を見ていたが、大きな声で、

「たわけ」

と一喝すると、荒々しく座から立って行った。

当夜の客には、尾張宗春卿、酒井日向守、松平和泉守、松平左衛門佐、御親類は能勢因幡守、榊原七郎右衛門、同大膳などがいた。