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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁

青空文庫

わたしは賢吉君に、かならず、まもってあげると、約束しました。その約束はちゃんとまもっているのです。」

そして、電話がきれたのですが、明智探偵は、いったい、なにをいっているのでしょう。鉄の小箱をまもるという約束だったではありませんか。その小箱はとっくに盗まれてしまったのです。いまごろになって、どうしようというのでしょう。おとうさんは、ふしぎそうに首をかしげました。

しばらくすると、明智探偵が、自動車でかけつけてきました。おとうさんと賢吉君は、明智を応接間にとおしてもてなしました。

「さっきの電話は、よくわからなかったのですが、鉄の小箱はあくまでまもってやると、おっしゃったようですね。」

おとうさんが明智をせめるように、たずねました。

「そうです。たしかにおまもりしています。」

名探偵は、にこにこして答えました。

「え、それは、いったい、どういうわけですか。鉄の小箱は、悪ものにとられてしまったのですよ。」

「いや、ご心配にはおよびません。とられたのは、箱だけです。なかみは、ちゃんとここにありますよ。」

明智はポケットから、大きな封筒をとりだして、その中から、船長の遺言書と、航海図と、保険会社の証書をだして見せました。