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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
無電で問いあわせても、武器のことはなにもこたえないのです。
こちらでは小林少年と賢吉少年が、明るい顔で話しあっていました。
「小林さん、さすがは明智先生だねえ。きのう、この船から、きみがうった無電で、鉄の人魚がついてきたことを知って、先生はすぐに大阪へこられたんだね。きっと飛行機だよ。そしてけさはやく、大阪港を出発されたんだね。それにしても、有力な武器って、なんだろう?」
「ぼくもしらないよ。先生はいつも、ぼくたちよりも、ずっとさきのことを考えていらっしゃる。だから、この事件をひきうけられたときに、ちゃんと武器の用意ができていたのかもしれないよ。もうだいじょうぶだ。先生がきてくだされば、もうしめたもんだよ。」
小林君は、うれしそうに、にこにこしていうのでした。
やがて、はるか水平線のかなたに、ひとすじの煙が見え、双眼鏡をのぞくと、そこに白い汽船の小さな姿があらわれました。商船会社のカモメ丸という快速船です。それは潮ノ岬を通る定期客船ですが、ひじょうに速力のはやい船なので、明智はそれに乗ってくるということが、無電でわかっていたのです。
船体をまっ白にぬったカモメ丸は、見る見る大きくなってきました。