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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
すると、それがあいずだったらしく、まっくらな向こうの方から、何者かが近づいてきましたが、それが明智の懐中電灯の光の中にはいると、漁師のような着物をきた、ひとりの少年でした。
「おやっ、へんな子どもがきたな。」とおもって、よく見ますと、その子どもも顔を黒くぬっていましたが、どこかに小林君のおもかげがありました。やっぱり小林少年の変装姿だったのです。
「あっ、小林さん……。」
賢吉少年は、また、さけばないではいられませんでした。
明智探偵は、よういしていたかぎをとり出して、ろうごくのこうしの戸をひらき、小林少年とふたりで中へはいってきました。
「賢吉君、ぶじでよかったね。」
小林少年は、いきなり賢吉君にだきついていきました。賢吉君も小林少年にとりすがって、まるで、ひさしぶりにであった兄弟のように、だきあったまま、いつまでもはなれないのでした。
「賢吉君、これから、きみをたすけだすのには、いろいろトリックをつかわなければならない、なかなかむずかしい仕事なんだよ。それに、ぐずぐずしていて敵にみつかったら、たいへんだから、おおいそぎでやらなければならない。くわしい話はあとですることにして、すぐにトリックにとりかかるよ。