輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かぎからぬけだしたおんな

鍵から抜け出した女

海野 十三

線上閱讀海野 十三《鍵から抜け出した女(かぎからぬけだしたおんな)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,188 字 · 43 頁

青空文庫

でなかったら、これから僕と一緒に逃げて下さい。僕は生命のあるかぎり、貴方のために闘います」

「貴方は男らしくないのねえ。……」と庵主は急に冷やかな顔になって、壁ぎわへ身を引いた。「そんな人、あたし大嫌いよ」

「ああ、――」僕は呻いた。

「では、やっぱり行きます。それがお約束でした。では貴方のお身の上に、神仏の加護があることを祈っています。僕は君島で、貴方の来るのをいつまでもいつまでも待っています。……」

そういい置いて、僕は名残り惜しくも、庵室を後にすると、暗闇の外面に走り出たのだった。

小田春代という女

ここは君島の、或る機関に属する洋館の窓に倚って、沖の方を眺めているのは、秀蓮尼の助けによって、危く黄風島の脱走に成功した僕だった。珍らしく、一台の飛行機が空を飛んでいるのが見える――全く秀蓮尼のお陰だった。女装していればこそ、厳重な脱走青年監視の網をくぐって無事、港にまで逃げのびられたのだった。極光丸は聞くとすぐ知れた。あとは板の上を滑るようにスラスラとうまく運んで、次の朝この君島へ着いたばかりか、船長の説明によって、このような立派な館に客となることができたのだった。