輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ゆきのよる
雪の夜
小林 多喜二
線上閱讀小林 多喜二《雪の夜(ゆきのよる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,967 字 · 31 頁
が、そんなことを意識してする自分が、とうとう惨めに考えられた。彼はよした。
龍介は賑やかな十字街を横切った。その時前からくる二人をフト見た。それは最近細君を貰った銀行の同僚だった。彼は二人から遠ざかるように少し斜めに歩いた。相手は彼を知らないで通り過ぎた。ちょっと行ってから彼は振りかえってみた。二人は肩を並べて歩いてゆく。やってやがると思った。が振りかえった自分に赤くなった。
図書館は公園の中にあった。龍介は歩きながら、Tがいなかったら、また今晩は変に調子が狂うかもしれないと思った。そう思うと何んだかいないかもしれない気がしてきた。が図書館の入口の電燈が見え始めた時彼は立ち止まった。なぜ自分はこう友だちのところへ行くのか、と考えた。友だちを訪ねることが何か自分の気持にしっかりしたところのないことから来ており、それが友だちにハッキリ見られる気がした。
――入っていって、「遊びに来た」と言う。その時相手がいかにも落着いた態度で出てきたら、手にペンでも(本でもいい)持って出てきたら、その時こそ惨めな自分が面と面を突きあわすことを露骨に感ぜさせられるだろう。