輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんさいにっし

震災日誌

喜田 貞吉

線上閱讀喜田 貞吉《震災日誌(しんさいにっし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 19,617 字 · 40 頁

青空文庫

富坂上から左に折れて表町に我が『社会史研究』発行者の古藤田〔(喜助)〕君を訪う。途中に清水を湛えた四斗桶をいくつも車に積んで、「飲み水の入用な方は薬鑵を持っていらっしゃい」と呼び歩いている特志者がある。その好意を謝しつつ水を貰っている老弱男女が本当に蝟集している。自分も一杯ありがたく頂戴して渇を医したことであった。東京市民は停電にも困ったが、さし当り断水に閉口しているのだ。ここでちょっと書きとめておきたいことがある。自分の邸にはもと井戸が二つあった。一つは浅くして水量が少い代りに澄んでいるが、一つは深くて湧水量が強い代りに濁水だ。先年その浅い方を埋めて、何かの時に役に立とうと深い方を残しておいた。それを一昨年加工してポンプを仕かけ、タンクを設け、消防用兼水まき用に造っておいたのが、この度いよいよ実用に供せられることになったのだ。水道の断水とともにさっそく濾過装置を設け、タンクからサイホン仕掛けで下へ垂れると同量の水を注入することにしたのだから、自働式に間断なく清澄な濾し水が出来ることとなった。自家用ばかりでなく近隣の家から貰い水に来るので、一つの濾し甕では供給が間に合わぬ。