輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
せいねん
青年
線上閱讀森 鴎外《青年(せいねん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 123,670 字 · 246 頁
両国の橋手前で電車を下りて、左へ曲って、柳橋を渡って、高山先生の跡に附いて亀清に這入った。
先生がのろのろ上がって行くと、女中が手を衝いて、「曽根さんでいらっしゃいますか」と云った。
「うん」と云って、女中に引かれて梯子を登る先生の跡を、瀬戸が附いて行くので、純一も跡から行った。曽根というのは、書肆博聞社の記者兼番頭さんをしている男で、忘年会の幹事だと、瀬戸が教えてくれた。この男の名も、純一は雑誌で見て知っていた。
登って取っ附きの座敷が待合になっていて、もう大勢の人が集まっていた。
外はまだ明るいのに、座敷には電燈が附いている。一方の障子に嵌めた硝子越しに、隅田川が見える。斜に見える両国橋の上を電車が通っている。純一は這入ると直ぐ、座布団の明いているのを見附けて据わって、鼠掛かった乳色の夕べの空気を透かして、ぽつぽつ火の附き始める向河岸を眺めている。
一番盛んに見える、この座敷の一群は、真中に据えた棋盤の周囲に形づくられている。当局者というと、当世では少々恐ろしいものに聞えるが、ここで局に当っている老人と若者とは、どちらも極てのん気な容貌をしている。