輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あおきのしゅっきょう

青木の出京

菊池 寛

線上閱讀菊池 寛《青木の出京(あおきのしゅっきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,513 字 · 43 頁

青空文庫

なるというのなら、別問題だが、この家を出さえすれば済むことだから、僕も即座に決心してしまったんだ」

これをきいた時の、青木の顔が一時に生気を呈したのはむろんであった。が、青木は、なるべくその生気を押し隠すように、涙を――それも嬉し涙であったかも知れぬと雄吉は後で考えた――ぽろぽろと流しながら、「そんなことを! 僕の罪を君に委せて、僕が晏然と澄ましておれるものか、僕はそれほど卑屈な人間ではない。さあ一刻も猶予すべきでない、さあ主人のところへ行こう」

雄吉は、後年になってから、なぜその時青木と一緒に主人のところへ行かなかったかを悔いた。が、不思議な感激と陶酔とに心の底までを腐らされていた雄吉は、威丈高になるばかりに、

「ばかなことをいっちゃ困る。君が、この家を出たら、どうなると思う。君はその弱い身体で、パンを求めるさえ大変じゃないか。まして、学校をどうするのだ。君は自分で、自分の天分を愛惜することを忘れちゃだめだぞ。僕はこの家を出ても、どうにでもやってみせる」と、感激に溢れた言葉でいった。

「君がなんといっても、君に代ってもらっては僕の良心に済まない。どうか、僕に自白させてくれ給え」