輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
線上閱讀久生 十蘭《顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,468 字 · 25 頁
ひとの話によりますと、生きた蠑※(「虫+原」、第3水準1-91-60)を想う方の部屋の天井へ釘づけしておきますと、脚がすくんでどうしても立退けなくなるということ。ひとまわりごとに黒門町の四ツ目屋へ行って生きた蠑※(「虫+原」、第3水準1-91-60)を買い、数負さまの天井へ打ちつけておりました。……咒いの秘伝では、ひとまわりを一日でもすごすとその人の身に祟りがあるということ。早く新しいのと取りかえねばならぬと思いながら、甚松の取りこみにまぎれてそれが遅れ、とうとうこんな始末。……どうぞお察しくださいまし。憫れだと思ってちょうだい」
泣くつもりなのか、そろそろと油蔵の壁のほうへ寄って行って、その壁へ身をもたせたと思うと、どうしたのか、突然たまぎるような声で、
「あッ嫌ッ、なにかあたしの足に……」
アコ長が間髪をいれずにお節のほうへ飛んで行って、その足もとを見ると、足の下のくさむらの中に一疋の大きな蝮蛇。青黝い背を光らせながらサラサラと草を押しわけてそばに積んである油壺の中へニョロリと入ってしまった。
アコ長はありあう木ぎれでピッタリと油壺の蓋をふさぐと、