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ふうぼう

風貌

小山 清

線上閱讀小山 清《風貌(ふうぼう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,448 字 · 32 頁

青空文庫

という文句があった。私は電報為替で至急送金してくれるように電報を打った。「コウビン」としたが、それっきり手紙も葉書も出さなかった。電報為替が来ないので、私は重ねて催促の電報を打った。それには「ヤマイ」と書いた。日を置いて、太宰さんからは為替を封入した書留が届いた。

それは、私が北海道へ行った年の八月のことであった。私は夕張炭坑の坑夫になっていたのだが、五月からずっと仕事には出ず休んでいた。心臓が悪いので、労働に堪えられなかった。病名は「僧帽弁閉鎖不完全症」という大層なものであった。病院通いはしていたが、いつになれば働ける躯になれるというものではなかった。私はいつか麻雀賭博に耽けるようになった。病みつきになってしまって、毎日町の麻雀屋に入り浸った。私は配給になった衣服などを売ったり、借金をしたり、無理算段をして続けた。私は元手の金が欲しくて、夢中になっていたのである。初めて採用になった原稿であり、また初めて得た稿料であったが、私はそれほど嬉しくなかった。私にはそれを嬉しく思う心の余裕がなかった。太宰さんにもまたその雑誌の編集者にも、お礼は云わずじまいであった。