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くろいちょうとおかあさん
黒いちょうとお母さん
小川 未明
線上閱讀小川 未明《黒いちょうとお母さん(くろいちょうとおかあさん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,136 字 · 5 頁
」と、お母さんがいわれたので、二人は、びっくりして、お母さんの顔を見つめたのであります。
「お話をしてあげますから……。」と、お母さんがおっしゃったので、二郎さんは、捕虫網をそこに投げ捨て、太郎さんとお行儀よく並んで、お母さんの前にすわりました。
お母さんは、お話をおはじめになりました。
「あるところに、四つばかりのかわいらしい女の子がありました。毎日お昼過ぎになると、いつのまにか、大きなげたをはいて、お家からぬけ出しました。
日のかんかん照らすほかには遊ぶお友だちもいません。あちらの野原の方を見ると、草の葉が光ってかすんでいました。
『おじいちゃんのとこへ、いこうかな。』と、ぼんやり立っていますと、
『お母ちゃんにしかられるからよしたがいい。』と、電線にとまっているつばめが幾羽も、口々にさえずりながら止めたのであります。
けれど、おじいさんのところへゆくのを思いとどまりませんでした。大きなげたをひきずって野原を歩いていきました。いろいろな花が咲いて、ちょうが飛んだり、とんぼがとんだりしていました。
野原の中に、小舎がありました。少女は前にくると、
『おじいちゃん、あそびにきた。