輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
いのちのつかわれかた
いのちの使われかた
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《いのちの使われかた(いのちのつかわれかた)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 1,864 字 · 4 頁
わたしたちが、ほんとに人間らしく生活したい、という希望を語るとき、誰がそんなことは生意気な望みだというだろう。みんな、わたしもそう思う、と答える。
ところが、実際の毎日の生活で人間らしく生きるということは雑作ないことだろうか。決してそうではない。こんにちの日本のすべての事情は、人間らしく生きるということに必要ないろいろの条件を欠いている。食糧の問題、住宅の問題、交通の問題そのほか。
いまの日本に特別つよくあらわれているそれらの困難については誰しも十分知っているけれども、勤労する人々の生活にとっては更にもう一つ深刻な問題がある。それは時間の問題である。
「時間は人間成長の箱である」そういう有名なマルクスの言葉がある。マルクスは、この詩人が言いそうな言葉を、賃労働の研究をした経済の本のなかに書いている。人間の一生は、それが一生として語られる本質から、時間の枠で押えられている。よしんばそれが八十年であるにしろ百年であるにしろ。――だから、人間がどう生きるかということは、生きている間の時間が、そのひとの幸福と人間らしい成長のために、どう使われ、内容をつけられたか、ということで決定する。