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イデオロギーのろんりがく

イデオロギーの論理学

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《イデオロギーの論理学(イデオロギーのろんりがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 116,463 字 · 229 頁

青空文庫

両者にとって要するに虚偽の源泉は意識に、そして意識は par excellence には個人の――先験的又は経験的――意識であるから、個人に帰せられた。実際虚偽を犯す者は無論個人なのであり、之を犯させるものは無論個人の感情乃至意志であろう。それを吾々は無論拒みはしない。併し吾々の問題はそこにあったのではなくして、実は、この個人意識に於て、一定形態の虚偽が組織的に如何にして成り立つかにあった。問題は再びリボーの場合と同じく、個人の感情乃至意志へ、一定の虚偽形態を組織的に与えるものが何であるかにある。個人意識へ一方に於て真理という形態を組織的に与え、他方に於ては虚偽という形態を組織的に与えるもの、それはもはや個人意識自身であることは出来ない。それでは何か。

タルドは茲に社会という概念を用意している。現実の論理はタルドに従えば単に個人的論理ではない、そうではなくして正に社会的論理なのである。論理的に動くもの、それは単に個人の意識――精神――ばかりではなくして、社会こそ正にこれである。何となれば、社会は現に論理的法則に従って――社会論理的に――歴史に於て展開するのであるから。