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イプセンひゃくねんさいこうえん
イプセン百年祭講演
久保 栄
線上閱讀久保 栄《イプセン百年祭講演(イプセンひゃくねんさいこうえん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,839 字 · 14 頁
おなじ再演ものでも、自分の意見では、もっと社会的な視野のひろい「ドクタア・ストックマン」を選びたい、小山内先生が晩年の神秘主義的色彩の濃い象徴劇(「復活の日」)を選ばれるならば、――まだこの時は、帝劇の話がなかったのですが――それと、家庭劇と社会劇と、こう三つの代表的傾向を並べて舞台化するほうが意義があるのではないかということを、土方さんは主張されたのですが、小山内先生の意見として、「幽霊」はギリシャ劇やフランス古典劇で尊重された「三統一」をイプセンが最もよく遵奉した作品で、その意味でもわれわれの研究の対象たり得る、沙翁劇や今日流行る表現派の芝居のように、逐事件的に劇的行為をたどってゆかずに、例の「第五幕から始まる」という評語もあるような、劇的事件の一つの高頂点から芝居を明けて、それ以前のことを前筋――フォールゲシヒテ――として事件の進行につれて展開させながら、キャタストロフに導くという手法の代表的な例として「幽霊」を挙げることができる、また、単に芸術作品としての出来ばえから言っても、今日、この傑作を度外視しては、記念公演が片輪なものになりはしまいか、こういうふうに小山内先生が言われまして、結局、「ゴースツ」