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デカルトといんようせいしん
デカルトと引用精神
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《デカルトと引用精神(デカルトといんようせいしん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,511 字 · 7 頁
と、エリザベト女皇のために書かれた『パッション』論だけだ。尤も『メディタチオネス』や『プリンキピア』(いずれもラテン原文)の仏訳語については、デカルト自身責任を取っているが、処が併し『ディスクール』をフランス語で書いたという根本精神は、即ち「古人の書物」によらずに「生来の最も純粋な理性」によって物を考えるという根本態度は、実はもっと広く、デカルトの著述の全体を一貫する或る一つの特色としても現われているのである。
彼の著述態度或いは身振り(ポーズ)の著しい特色の一つは、広義に於ても狭義に於ても、引用というものを利用することが極めて少ないという事である。リフェレンス又はアリュージョンという形の引用さえ少ない、ということである。デカルトはこうした引用を極度に避けただけでなく、自分の思想の様々な源泉に通じる要素が、先人に負う所のありそうな個所をば、極力抹殺し、マスクをかぶることに努めている、とさえ批評されている。所がA・コワレ(『デカルトとスコラ哲学』)などのいう所によっても、デカルトは決して古人や先輩の書物を読んでいないのではないのだ。ひそかに大いに読んでいる。