輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

マクシム・ゴーリキイのでんき

マクシム・ゴーリキイの伝記

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《マクシム・ゴーリキイの伝記(マクシム・ゴーリキイのでんき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 60,543 字 · 120 頁

青空文庫

この若い父も当時のロシアの社会に生きる勝気な青年らしい短い物語をもった人であった。

マクシムの父親というのは陸軍将校であったが、或る時その部下を虐待した廉でシベリヤに流されたという男である。その時分のロシア軍隊生活と云えば有名なひどいものであったにもかかわらず、その中で部下に対する虐待を問題とされ、処分されたということは、この将校の惨酷が一通りのものでなかったことを想像させる。息子であるマクシムは、家庭における父親の悪い性質の目標とされた。彼は堪え切れず十七歳になる迄に五度も家出をし、最後に、そして永久に父の家を見捨てることに成功した時には、ニージニの町へ落付いた。二十歳の時、もうマクシムは一人前の指物師、壁紙貼職人であった。彼が働いている仕事場は偶然、ニージニの職人組合の長老、染物工場主カシーリンの隣りである。

或る夏のことであった。カシーリンの妻アクリーナが娘のワルワーラと一緒に庭で何心なく夷苺をとっていると、隣家との境の塀をやすやすのり踰えて一人の逞しい立派な若者がこっちの庭へ入って来た。見ると、髪を皮紐でしばった仕事姿のマクシムである。アクリーナが、おどろきながらも天性の温かい調子で訊いた。