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せんきゅうひゃくよんじゅうろくねんのぶんだん

一九四六年の文壇

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《一九四六年の文壇(せんきゅうひゃくよんじゅうろくねんのぶんだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 27,325 字 · 54 頁

青空文庫

などを代表として。

さらに昨今の特徴として目立つ傾向はデカダニズム、またはエロティシズムです。織田作之助、舟橋聖一、北原武夫、坂口安吾その他の人々の作品があります。

個々の作家についてみればそれぞれ異った作風、デカダンスの解釈とエロティシズムへの態度があるけれども、総体としてみて、今日、新しい人間性の確立がいわれている中で、デカダンス、エロティシズムの文学が流行していることについては注目の必要があると思います。

日本文学におけるデカダニズム、エロティシズムは、悲劇的な系譜をもっているといえないでしょうか。ヨーロッパの近代文学におけるデカダンス、エロティシズムは、つねに、小市民的町人的モラルにたいする反抗として現われました。日本の近代文学におけるデカダンスやエロティシズムは、封建的な形式的道義・習俗にたいする人間性の叛乱としてあらわれたものでした。古い例でいえば、徳川末期の武家権力の崩壊期に、経済的実力をもってきた町人階級が、士農工商の封建身分制にたいする反抗として遊里という治外法権地域をつくり、馬琴の文学にたいして、京伝らの文学をもった場合にもこのことが見られました。