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さんしろう
三四郎
線上閱讀夏目 漱石《三四郎(さんしろう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 頁
六
「迷える子」と美禰子が口の内で言った。三四郎はその呼吸を感ずることができた。
六
ベルが鳴って、講師は教室から出ていった。三四郎はインキの着いたペンを振って、ノートを伏せようとした。すると隣にいた与次郎が声をかけた。
「おいちょっと借せ。書き落としたところがある」
与次郎は三四郎のノートを引き寄せて上からのぞきこんだ。stray sheep という字がむやみに書いてある。
「なんだこれは」
「講義を筆記するのがいやになったから、いたずらを書いていた」
「そう不勉強ではいかん。カントの超絶唯心論がバークレーの超絶実在論にどうだとか言ったな」
「どうだとか言った」
「聞いていなかったのか」
「いいや」
「まるで stray sheep だ。しかたがない」
与次郎は自分のノートをかかえて立ち上がった。机の前を離れながら、三四郎に、
「おいちょっと来い」と言う。三四郎は与次郎について教室を出た。梯子段を降りて、玄関前の草原へ来た。大きな桜がある。二人はその下にすわった。
ここは夏の初めになると苜蓿が一面にはえる。与次郎が入学願書を持って事務へ来た時に、この桜の下に二人の学生が寝転んでいた。