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さんしろう
三四郎
線上閱讀夏目 漱石《三四郎(さんしろう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 頁
「名は萇」と指で書いて見せて、「艸冠がよけいだ。字引にあるかしらん。妙な名をつけたものだね」と言う。
「高等学校の先生か」
「昔から今日に至るまで高等学校の先生。えらいものだ。十年一日のごとしというが、もう十二、三年になるだろう」
「子供はおるのか」
「子供どころか、まだ独身だ」
三四郎は少し驚いた。あの年まで一人でいられるものかとも疑った。
「なぜ奥さんをもらわないのだろう」
「そこが先生の先生たるところで、あれでたいへんな理論家なんだ。細君をもらってみないさきから、細君はいかんものと理論できまっているんだそうだ。愚だよ。だからしじゅう矛盾ばかりしている。先生、東京ほどきたない所はないように言う。それで石の門を見ると恐れをなして、いかんいかんとか、りっぱすぎるとか言うだろう」
「じゃ細君も試みに持ってみたらよかろう」
「大いによしとかなんとか言うかもしれない」
「先生は東京がきたないとか、日本人が醜いとか言うが、洋行でもしたことがあるのか」
「なにするもんか。ああいう人なんだ。万事頭のほうが事実より発達しているんだからああなるんだね。その代り西洋は写真で研究している。